この実なんの実?~秋~

上着をコットンからウールに替えねば。。。と思うお天気ですね。静かな園内を歩くと、見過ごしていた季節の小さな変化に気づくことができます。

例えばこれ。ハロウインぽくありませんか。

ついひと月前まではこんな様子でした。

初夏にマグノリア園で咲いていたこの花、【タイサンボク】モクレン科モクレン属の常緑高木です。

袋果と呼ばれる実が熟すと中から鮮やかな朱赤の種が飛び出してきます。これからもっとハロウインの季節に似合いの様子になりますよ。

アグリステーション横の林にはこの木の実が。【アキニレ】ニレ科ニレ属の落葉高木です。9月に咲く花は小さくて地味なので、目につきにくいのですが、翼果と呼ばれる実になると明るい色と形で人目を惹きます。春に咲く‘ハルニレ’と区別するための【アキニレ】です。北国に自生するハルニレより暖かい(中部以西)地域に自生しています。だから結果が秋でも実の成熟が間に合うのですね。

田んぼ周りの林沿いには柿の木がぐるりと植えられています。これはその一つ【カキ】‘禅寺丸’です。カキノキ科カキノキ属の落葉高木。

この禅寺丸はとても古い品種で、鎌倉時代に今の川崎市麻生区にある王禅寺の山中で発見されたといわれています。江戸時代には水菓子として人気だったそうで、今でも伝統を守ろうと生産されています。「柿生」の地名も残っていますね。

不完全甘柿で種ができないと渋く、実るにつれ甘くなる品種、雄花がよくつくので受粉樹としても利用されるそうです。

最後は【ジュズダマ】イネ科ジュズダマ属。水辺に生える多年草です。熟した実の中身を針でつつき出して、糸を通して腕輪にした経験を持つ方も多いのでは。栽培によって生じた亜種でヨクイニンの名で漢方薬として利用されるのが【ハトムギ】です。

花菜ガーデンの散策、バラ園だけではなくいろいろな発見が待っていますよ。

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