夏を惜しむ蝉の声に、虫の音が重なり、秋の気配も感じ取れる花菜ガーデンです。
たっぷりの雨を受けて、リコリスが次々と花を上げています。
春告げの小道では【キツネノカミソリ】(リコリス・サンギネア)をはじめとして色とりどりの交配種もよく咲いています。
田んぼの畔では(本来のヒガンバナより一月ほど早く咲く)【コヒガンバナ】(リコリス・ラジアータvar.プミラ)も。
隣の触れん土ファームでは高温乾燥後の降雨で開き、レインリリーの別名を持つゼフィランサスの仲間【タマスダレ】(ゼフィランサス・キャンディタ)がぐるりを花束のように縁取っています。
百日紅の名の通り、長い間咲き続けている枝百景の丘の【サルスベリ】の下では、
可憐な【シンテッポウユリ】が咲いています。
チャペックの庭などで咲いているタカサゴユリとテッポウユリの交配から作られた品種で、
小柄で上向きに開く品種を選んで新たに植えました。
来年はもっと株が充実して花数も増えるとのこと。楽しみです。
絶え間なく花を咲かせている尾根見の池の【温帯スイレン】の傍らでは
香り高い【ジンジャーリリー】(ヘディキュウム・コロナリュウム)がよく咲いています。
同じように香る花をつける【ギボウシ】(ホスタ)は往にし方の小庭やチャッペックの庭でご覧になれます。
日本に数多く自生種がある、葉も花も美しい多年草で、日本だけでなく海外でも多くのコレクターがいます。
キッズファームでは赤い【ソバ】の花や青い【チコリ】の花が満開になり、
囲いの柵には赤い星のような【ルコウソウ】や実の形が面白い【フウセンカズラ】が絡んでいます。
園内各所の花壇にも秋の気配が少しづつ漂い始めています。
花々はまだよく咲いていますが、草丈が伸び、風にそよぐ様は季節の移ろいを感じさせてくれます。
先駆けて咲きだした秋らしい植物も。
【オミナエシ】は陽を受けて、黄金色に輝き、
【ススキ】の穂は風に揺れ、
【センニンソウ】(クレマチス・テルニフローラ)の花も一足早く空に向かって開花し始めました。
朝夕は少ししのぎやすくなってきています。
花菜ガーデンでの散策をお楽しみください。